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4.検査前の準備(自ら行う点検・整備)  4-1.総合ページ(1/4)

★ユーザー車検前のチェックです。スムーズに合格する為にきちんと準備をしましょう。

点検・整備

普段何の問題もなく元気に走っているようなら車検も問題なくとおるかもしれませんが、この先1年、2年と安全に走る為に最低限でも、消耗品の点検をしておきましょう。運転中には、全ての感覚を動員して車の以上を感じ取る必要性があります。ご自身の五感を総動員しましょう。目、耳、鼻、手、足、それからお尻までも駆使して異常、異音、異臭、ブレ、ガタ、振動、を感じ取る必要があります。

点検・整備を始める前に、主な消耗品の耐久距離の目安を書き出しておきますね。あくまでも、【普通の車の目安】です。

普通の車の目安
 1万キロ   エンジンオイル
 2万キロ  オイルフィルター
 デフオイル
 3万キロ  ワイパーブレード
 5万キロ  ファンベルト
 点火プラグ
 エアクリーナエレメント
 燃料フィルター
 タイヤ
 ディスクブレーキパッド
 ショックアブソーバ
 ドラムブレーキライニング 
 3年  バッテリー
 ロングライフクーラント
 5年  ホース
 マフラー
 10年  ブレーキホース

上の表を見ても分かるとおり、95年の改正前まで、なぜ11年以上の車が、1年後との車検を義務付けられていたかと言えば、製造後10年もたてば各部品の劣化が激しいからです。しかし、こまめに消耗品を交換し、整備が必要であれば、きちんと分解整備さえすれば、30年でも50年でも、あなたの車は、元気に走りつづけることができるのです。それが、整備工場任せのメンテで無く、あなた自身の整備によって成し得る事ができるならすばらしいことだと思います。平成13年11月現在どんなに新しい2CVも既に11歳を越えています。(ポルトガルでの生産は、90年7月に終わってますので) 成人式を目指してお互いに頑張りましょう!(^o^)丿

★2CV専用の耐久距離毎の点検・整備は、こちらからどうぞ!車検点検・整備の為にまたこちらの(総合ページ)に戻って来て下さいね。

★車検のチェック項目は、以下の通りです。

【1.保安部品】、【2.サイドスリップ】、【3.前後ブレーキ・サイドブレーキ】
【4.スピードメーター】、【5.ライト光軸・光量】、【6.排ガス】、【7.下回り・タイヤ】
サイドスリップは自分では出来ないのでこれはテスター屋に任せるとして、それでは順番にチェックしていきましょう。
点検整備する時は、平らなガレージなどで行いましょう!

【1.保安部品】

車検でチェックされるのは、外回りのライト類、エンジンルーム・車台番号、そして室内。
外回りのライト類はどれかひとつでも切れているとこの項目に合格しませんので、玉切れなどが有れば交換しておきます。

外回りについて:
・車長 バンパーより前に出ている霧灯(フォグランプ)やスポイラーなどは、不合格ですので、取り外して起きましょう。
・車高 ルーフキャリアは、簡単に取り外しが出来れば、装着していてもOKです。
・ヘッドライトバルブ 色は白と黄色だけで、青などは違法です。ハイビームとロービームがつくかの確認があります。レンズの内側が曇っていないかどうか確認しておきましょう。光軸検査の前にシェビーバンなど4灯式の場合はロービームをダンボールやガムテープなどを使って光が漏れないようにカバーしておきます。
・車幅灯(スモール) ちゃんと点きますか?2CVですと接触不良でつかない個体も有るので必ず確認して下さい。
・方向指示器(ウィンカー) 色はオレンジだけ。透明のカバーをつけている車は元に戻しておく必要があります。1分間に規定数点滅することが条件。リレーが、逝ってしまっている場合回数が少なくなるのであまりにもゆっくりウィンガーが点滅する時は交換しておきましょう。ハザードも検査されます。
・ブレーキランプ 色は赤のみ。ブレーキランプと連動する後付けランプ類は不合格になる場合があります。
・バックランプ 色は白色。こちらも後付け連動ランプ類はスイッチを切っておきます。スイッチがない場合は、コネクターを外せばランプまで外さなくてもOK。要するに連動しなければ車検的には問題がないわけです。
・ナンバープレートランプ 色は白色。ヘッドライトと同時に点くか確認されます。
・フォグランプ 装着している場合、2つとも点灯しなければ不合格です。
・ワイパー きちんと動きますか?ワイパーブレード(ゴム)の劣化がある場合は、交換しておきましょう。
・タイヤ 亀裂・溝の深さ、空気圧を確認しましょう。サイドウォールにひび割れがあると不合格になる場合があります。タイヤの溝は、1.6mm以下のものは、不合格です。また、タイヤは、フェンダーからはみ出している場合は不合格になりますので、確認しましょう。ホイールキャップは、必ず外しておきます。チャールストンにお乗りの方は、ご注意下さい。
・ナンバープレート プレート上にシールを貼ったり、リアプレートの封印をしてあるところに、ペットボトルのキャップをつけている場合、外しておきましょう。
・後付け物 基本的に、なんでもしっかり留まっていれば問題なし。不安な物?を付けている場合は直接陸運局に聞いて下さい。ウィンチ、アンテナ、後方カメラ、ステップ、ルーフキャリア、ルーフボックス、バイザー、フォグライト(2個で1セットでなければならない。)、など。

エンジンルームについて:
ある程度綺麗に洗浄しておきましょう。電気関係の機器には、防水対策をしておきます。
洗浄できない場合は、せめて漏れたオイルなどは、必ずふき取っておきましょう。
2CVは、右前方のシャシ上に車台番号の刻印がありますが必ずきれいにしておきましょう。
ギアボックスのオイル漏れ(上のゴムの部分からちょっとずつ漏れますね。)は、市販のブレーキクリーナーを吹きかけるととても綺麗になります。

エンジンルームは、目立つ改造をしてなければ、問題ありません。
ブレーキ液 リザーバータンクの液量の確認。
・エンジンオイル・ギアオイル 液量の点検補充。折角ですからオイルフィルターとともに交換しておくといいでしょう。
・バッテリー液 液量を点検。
・ウィンドーウォッシャー 液量ときちんと噴射するかどうかを点検。
・ベルト関係 ファンベルト等の点検、ひび割れ等があれば交換しておきましょう。
・点火関係 エンジンのかかりが悪ければ、ポイント調整をするついでに、ポイントとコンデンサを交換しておきましょう。ハイテンションコードも、抵抗が4000Ωを越えたり、硬くなっている場合、交換しましょう。点火プラグの耐久距離は約5万キロですが、角が落ちていたら交換、クリアランス(2CVは、0.65-0.75mm)狂っていたら調整して下さい。

室内について:
・注意書(コーションラベル)は、よく外車の場合問題になりますが、触媒の排気温についての説明書です。

 私の2CVは、チャールストンですが、運転席側ドア内側のプラスチックのノブにこんな←感じで貼ってあります。

日本車などは、日よけなどに書いてあるものが多いですが、輸入車ですと外してない場合もあります。その場合は、書き取ってサンバイザーの裏にでもセロテープで張っておけば問題無しです。「10.付録(印刷)」の7番に印刷用として雛型を作っておきました。こちらを印刷してもいいでしょう!
・その他のラベル:ギアパターン、ホーン、ウィンカー等の図がきちんとついているかどうか無ければ直接白ペンなどで書くか、紙に書いて貼っておく必要があります。シフトノブには、シフトパターンがついている必要があります。

図:(一般的な車のシフトパターン)
  

図:(2CVのシフトパターン)
   

2CVは、メーターの所にあるので、検査官に言えば、大丈夫。もし問題があれば、紙に書いて、シフトノブに貼っておきます。
私の初めてのユーザー車検では、ホーンのマークが無いと言われて白のペイントマーカーで書きました。(ホーンレバーの付け根のプラスチックのカバーの上の白っぽいのがそれです。)


図:(警音器のマーク)
  

ディーラーなどに出している場合は、無くても問題なく車検は取れてました。自社整備工場があるので、見逃されていたと言うことですね。
・ハンドル 当たり前ですが、丸いもの。小径のものは、不可!大きさの基準は、370mmです。ほんのちょっと小さいくらいなら問題なし。警音器(ホーン)のマークが入っていないといけませんが、2CVのハンドルには、ホーンが付いてないので、ホーンスイッチにラッパのマークをつける必要があります。ディーラー車には、ちゃんとついていますが、並行物には、付いていない物、取れてしまった物もあるので、確認しておきましょう。正露丸の箱からラッパのマークを切り取っても貼ってもいいようです。
・ホーン ちゃんと鳴りますか?ラッパのマークはちゃんとついてますか?
・発煙筒 確認されないことが多いですが、有効期限が切れていないか、確認しておきましょう。これだけで、車検を通らないのも辛いでしょ。
・フロントガラス 検査標章と定期点検のステッカー以外は剥がしておきます。スモークフィルム(着色フィルム)は、運転席側側面ガラスとフロントウィンドーには、透過率が70%以下のものを貼ることは、禁止されています。フルスモークの車はフロントガラスを剥がして運転席側は窓を全開にしておくと通ることが多いらしいです。助手席の窓も開けておきます。雨の日など通用しないので注意!ガラスの放射線状の傷や、見て分かる程度の大きさの傷があると不合格です。小さい傷ならカーコンビニなどで直しておきましょう。
・ルームミラー この上に取り付けたワイドミラーなどは、取り外しておきます。
・フロントシート 並行物の2CVは、ヘッドレストが、付いていませんので、ヘッドレスト付きの2CVに乗っているお友達と車検を受ける前に交換しておきましょう。
・リアシート 荷物運搬用に車を使っている方などリアシートを外している場合がありますが、車検証に記載されている乗用人数に合っていないと不合格です。フロントとともにリアもシートベルトの確認をされますので、ちゃんと見える所に出しておきましょう。2CVの場合、通常使わないので、シート下にある場合が多いですが、リアは探すのが大変です!
・後付け物 メーター、ナビ、テレビ、無線機、CDチェンジャー、カーステなどは、きちんと固定されていればOK。テレビなどは、助手席側を向けておくと良いでしょう。ロールバーは、リアシートに斜めのパイプが入っているものは、不合格。ちょっと規定が難しいので、直接検査場で聞いて下さい。


【2.サイドスリップ】

コレは、ちょっと素人では、ムリなので、検査ラインにはねられたらテスター屋に持っていって調整してもらいましょう。


【3.ブレーキ・駐車ブレーキ】

ブレーキライニング・ブレーキパッドの厚さ、ブレーキディスクの変形磨耗を点検して下さい。必要があれば交換しましょう。車検場では、ブレーキパッドの残りを検査されたりは、しないのできちんとブレーキが利けばOKです。ただし、安全性の基本中の基本の部分なので、必ず定期的にチェックをしましょう。2CVの場合、パーキングブレーキは、前輪のみなので効きが悪ければ調整しておきましょう。


【4.スピードメーター】

メーターが壊れている場合は、普通の車(タコメーターが付いている車)の場合、別の車に40kmで走行もらい、オートマでもマニュアルでも2速の時にタコメータ(エンジン回転計)の数字を覚えておきます。スピードメーター検査時に、タコメーターでその時覚えた回転数になったら(パッシングもしくは、スイッチを押せばOK。


【5.光軸・光量】

光量 光量に関しては、反射板が腐っているものは、交換しておきましょう。
(左は腐った反射板(11年物)、右は、新品)

2CVのバルブは、特殊なH4Eと言うタイプのバルブですが、この規格のハロゲンバルブもあるので、入手しておくといいでしょう。
(左がハロゲン、右がノーマルバルブ)

光量アップのリレーを組み込んだ経験がありますが、あまり2CVには、効果がありませんでした。それにくらべ、ハロゲンは、(60/55W)で、通常の(45/40W)に比べると効果的面です!
光軸 光軸を調整する方法が、、全く方法が無いわけでは有りません。説明が難しいのですが、平らな壁からヘッドライトまで10m離れて車を止めます。ライトが真正面に向かった中心線から、右のライトは、右に10cmまで、左に20cmまでが、許容範囲です。左のライトは、中心線から左右20cm以内です。2年前の車検では、この方法で一発合格でした。百聞は一見にしかずということで、下の【 図の1 】をご覧下さい。今回は何もしなかったので、テスター屋のお世話になりました。

 図の1 】


【6.排気ガス】

2CVには、排出ガス洗浄装置として、「1.三元触媒装置」「2.活性炭入りキャニスタ」「3.ブローバイガス還元装置」がついていますが、車検でメインにチェックされるのは、1番です。
薄紫色なら完全燃焼に限りなく近く、良好な状態です。検査項目のCO(一酸化炭素)HC(炭化水素)の発生量は、基準値内でしょう。
排ガスは触媒が付いていれば大抵大丈夫なんですが、2CVの場合は、キャブの混合比を変えてあげないと不合格になることが多いです。反時計回りに回すと段々回転数が落ちてきますが、ストールする手前くらいで止めておきましょう。これで、問題無しです。検査が終わったら元のいい感じの所に戻してあげます。


【7.下回り】

ハンドルの方のギアボックスやホイールベアリングなどのガタや緩みがあれば、普段走行中にも異音がしたりしますので、自分で確認できない場合は、整備工場にて確認してもらいましょう。
・マフラー 穴が開いていないか、小さい穴ならガンガムで、応急処置をしておきます。

直管や、サイド出しマフラーは、不可ですので、交換しておきましょう。まずは、社外マフラーなら車検対応かどうか確認しておきます。JASMAの認定書が有るものであれば、問題ありませんが、検査官が知らないと問題になるので認定書も、念のために持っていったほうがいいでしょう。マフラーを吊っているゴム類に破損が無いか確認しておきます。
・ブーツ類 2CVなどのFF車の場合、ハンドルを目いっぱいにきり、確認します。ブーツに損傷がある場合、交換が必要になります。交換作業はシャフトを抜く必要があるので、自分で出来ない場合は、整備工場に以来することになります。


洗車について:
私は、常々車はフランス流で乗る事をモットーにしており、多少凹もうが、汚れようが気にせずに乗っています。こんな私も、2年に1度必ず洗車しますが、それは、車検の前なんです。汚くても車検は通るかもしれませんが、検査官に対するエチケットとして室内外全てできる限り綺麗にします。下回りの検査も有るので、一度下にもぐって一通り自分の目でも確認して、必要が有れば、下回りもコイン洗車場でスチーム洗浄しておきます。エンジンルーム内の高圧のジェットノズルを使う場合は、くれぐれも電気回路をショートさせないように注意して下さい。不安な方は、ブレーキクリーナーで油を良く落としておくといいでしょう。また、タイヤには、タイヤワックスを内側も外側もつけておくといいでしょう。外側は、一番最初の検査の【保安機器】の検査の時に見られますし、内側は、最後の【下回り】の検査の時に見られます。タイヤが綺麗だとやっぱり好印象だと思います。検査する人も人間ですので、できるだけ綺麗にするにこしたことはありません。(^o^)

まあ、ざっとこんな感じです。
文字にすると結構な漁がありますが、あくまでも検査前の最低限の点検・整備ですので、その点は、しっかり心にふまえて自己責任において参考にして下さい。車は、時として人を危める凶器にもなるものです。くれぐれも日頃の定期点検・整備は、きちんと行って下さい。

このページのプリントアウトに不要な部分を取り除いたものが、「10.付録(印刷)」の8番にありますので、印刷してみたいと思った方は、そちらからどうぞ。

★ 4-1.検査前の準備(自ら行う点検・整備) 【総合ページ】
★ 4-2.検査前の準備(自ら行う点検・整備) 【2CV編】
★ 4-3.検査前の準備(自ら行う点検・整備) 【ZX編】(準備中)
★ 4-4.検査前の準備(自ら行う点検・整備) 【BX編】(準備中)
★ 4-5.検査前の準備(自ら行う点検・整備) 【AX編】(準備中)


1.赤黒君と車検
2.ユーザー車検
3.車検の予約
4.検査前の準備
5.必要書類
6.必要経費
7.検査ライン
8.裏技を紹介
09.体験記
10.付録(印刷)
11.Q&A掲示板
12.のリンク集

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